人事評価のカギは正確にスコアをつける「仕組み」だった

人事評価とスコアのイメージ

スコアをつけない組織は動かない

仕事で「スコアをつける」という言葉だけ聞くと非常に抵抗感があるかもしれません。
それは、世の中の人事評価のほとんどが点数(評価)のつけ方が複雑化し過ぎてしまって誰も理解できていなかったり、もしくは上司の主観評価であったり、
点数(評価)はつけられているもののそれが正確ではなく、点数(評価)を信頼できないことから、
「スコアをつける・つけられる」ということに抵抗感が生まれてしまうかもしれません。

スポーツは全てルールが決まっており、ルールに則って得点がつきます。
誰がどこから見ても1点は1点。微妙だったとしてもビデオ判定さえすれば1点か0点か必ず判断されます。
それが企業の人事評価になった場合、点数(評価)が本来は5点のはずなのに0点にされていたり、0点のはずなのになぜか2点になっていたり、
ルールが設定されているようで、実は環境や人の感情に左右され人事評価が上手く機能していない状況が実際にあります。

1点は1点。10点は10点。
スコアをつけて良し悪しの判断が出来なければプレーヤーは成長せず、モチベーションも上がらず組織としても成長出来ません。
ただし、ここでお伝えしたい人事評価でのスコアのつけ方でスポーツと大きく異なっているのは、個人同士を「競わせる為にやるものではない」ということです。
あくまでもここでの点数(評価)は個人の頑張り、勝つ基準とは何で、どう行動をすれば勝ちとなるのかを明確に示すものです。
基準が明確にあり、それは個人それぞれが向かう”勝ち”である必要があり、敗者を作るものではありません。
ここでの点数というのは、売上などの成績を指しているわけではありません。

ポジティブにスコアをつける方法を具体的に書いていきます。

血圧も140よりも125の方が良いと知っている。卓球も11点取れば勝てると誰もが知っている。ゲームを始める時、誰もが当たり前のように受け入れているスコアだが企業では、そんな様子がまったくない。

今回は「スコアをつければ組織は動く」著者:チャールズ・A・クーンラット(Charles A. Coonradt)・リー・ベンソン(Lee Benson)を引用しながら人事評価とスコアの関係を解説していきます。

なぜ、スコアをつける必要があるのか

一見、無駄のように見えても実は無駄ではない、未来に向かって必要な仕事であっても「それを行うことの意味」を見せなくては従業員がついていくことは難しと言えます。

勝ち方が分らないと、こう考える。「勝つ術はない。」「やっても無駄」、あまりにも多くの従業員が「やっても無駄」との結論をさっさと出してしまう。

経営層と現場メンバーの温度差がある場合、経営層が声を大にして「提案を出してほしい」「会議で活発に意見を」と指示をしても、
それを行ったことで”勝つ”のか”負ける”のか判断が出来ないことを自ら実行できる人は少ないはずです。
結局、評価される行動が明確でないと行きつく答えは「分からない」という結論で何も行いません。
そこで、スコアが必要になります。例えば何か1つでも提案したら得点がもらえると従業員が知っていたらどうでしょうか?
会議で意見を述べてそれが採用される可能性があり、採用された場合は得点がもらえると従業員が知っていたらどうでしょうか?

ポジティブな行動に目を向けて評価する

点数はその人の出来ていないことではなく「何をしたか」ということをポジティブな評価をして点数をつけます。
何かをしてネガティブな評価を受けるのであれば人は確実に行動を起こさなくなりますし、失敗を恐れてチャレンジしなくなってしまったら成長も出来ません。
チャレンジして例え上手くいかなかったとしても、PDCAを回して成功する方法を模索することに意味があります。
成功だけではなく、成功前のポジティブな行動も見逃さずにこつこつ評価していき、成長を見守ることが必要です。

スコアカードはポジティブな面に目を向ける。誰が欠勤したかではなく、誰が出勤したか。

従業員の成長促進するスコアのつけ方とは?

人はどんな評価で生産性が高まるかというと「簡単でシンプル」な評価です。
本の中に下記のようなことが書かれています。

プレイヤーに受け入れられてこそシステムが動き出す。大きな缶詰工場で生産性を高めるためにユーティライゼーションという測定方法で生産性を高めようとしていた。これは、この企業の雇った専門家によって生み出された手法で従業員が自分の管理下にある資産を「どの程度利用しているかを」把握するのが狙いで、流量計、ベンチマーク。目標率、飲食業界で使われるさまざまな抽出データから複雑な公式から作られる。そのデーターは従業員にとって全く理解されず改善は無かった。それに変えて、一時間当たりの生産量を本数、又はケース数でみることに変えたらすぐに改善が見られた。

あらゆるデータを組み合わせて複雑な公式で生産性を高めようとしたところ、従業員が何をするべきなのか理解できない内容で生産性が上がらなかったというものです。
そこで評価を「簡単でシンプル」にして一時間当たり何本、または何ケース生産してそれが増加しているのか計測し始めたら生産性が上がるという結果が出ました。

人事評価でも同じことが言えるのではないでしょうか。
あらゆる抽出データを組み合わせて誰も理解できていない・無駄に工数が掛かる・納得値がない人事評価になっていては成長につながったり、モチベーションアップすることはありません。

成長に繋がる人事評価、スコアのつけ方は「簡単でシンプル」な評価基準でないといけません。
人事評価の運用が上手くいっていない場合、目標が明確になっているか、複雑化していないか、確認が必要です。

まとめ

今回は人事評価とスコアの関係性を本の引用をしながら記事掲載をさせていただきました。
シンプルで簡単な評価基準にして、正確で信頼できる点数をつけていく人事評価の構築を検討してみてはいかがでしょうか。

今回、引用させていただいた本は「スコアをつければ組織は動く」
著者:チャールズ・A・クーンラット(Charles A. Coonradt)・リー・ベンソン(Lee Benson)
https://www.directbook.jp/bsa/

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