従業員の目標を数値化するメリット5選!数値化の手順やコツを解説

従業員の目標を数値化すると、公平かつ正しく評価できます。

とはいえ、「目標の数値化について具体的なイメージがつかない」や「どういった手順で数値化するの?」などと疑問をもつ担当者様も多いのではないでしょうか?

そこで当記事では、目標の数値化の概要をはじめ、数値化するメリット・手順・コツなどを解説します。

目標を数値化するとは?

「従業員の目標を数値化する」とは、数字を用いた従業員の目標掲示を指します。

目標の数値化(例
・営業の個人売上額について、昨年の1.2倍以上を目指す
・新規顧客を「年間100人」獲得する

目標を数値化すると、「新規顧客を110人獲得できたので、目標を達成した」などと、達成状況が一目瞭然です。

一方で、数値化されていない目標は「個客満足度を高める」のような、何をもって個客満足度を高めたかが判断できない内容になりがちです。

目標を数値化する5つのメリット

目標を数値化すると、以下のメリットがあります。

1、従業員のとるべき行動が明確になる

目標を数値化すると、「営業の個人売上額が昨年の1.2倍以上」などと、達成すべき内容がクリアになります。そのため「リピート個客に対し、1つ上位のサービスを5社以上契約できれば目標が達成できそう」などと、とるべき行動が明確になる点が特徴です。

従業員のとるべき行動が明確になれば、月単位・週単位・日単位でも何をすべきかが見えてきます。

2、プロセスを測定しやすい

最終目標が「個人売上額について、年間1,000万円を目指す」と定められていれば、現状の売上額と比較し「どれだけ差があるか?」がわかるでしょう。

たとえば、開始から半年時点でのトータル売上額が400万円であれば、目標の4割にのみ達成していることが明確です。

このままのペースだと、年間1,000万円の売上に満たないため「ペースアップする必要がある」とわかるでしょう。

3、目標や計画を軌道修正しやすい

前述の通り、目標を数値化するとプロセスの測定ができます。

プロセス状況を数値で判断できるため、途中で「目標が高すぎかもしれない(または低い)」と気づいても、目標値を容易に修正できます。なぜなら、数値を変更すればよいだけだからです。

「個客満足度をあげよう」などといった数値化されていない目標の場合には、目標や計画を修正しようにも方法がありません。

4、公平で納得度の高い評価を実現

目標を数値化すれば、数値を見ることで「目標を達成したか否か」がわかります。

数値という「誰が見ても同様に判断できる要素」で評価するため、評価結果の公平性も維持できるでしょう。公平な評価結果は従業員の納得度を高めます。

「個客満足度をあげよう」といった数値化されていない目標では、評価を判断する軸が存在しないため、評価担当者のさじ加減によって評価結果が変わってしまいます。

5、モチベーションや生産性アップにつながる

公平で納得度の高い評価を実現できれば、きちんと評価してくれる企業に対し、プラスの感情がうまれるでしょう

プラスの感情は日々のやる気につながり、「この会社で頑張ろう」という気持ちを芽生えさせます。頑張る気持ちはモチベーションを掻き立て業務パフォーマンスを高めることから、生産性向上に役立つでしょう。

目標を数値化するデメリット

目標を数値化するとメリットがある一方で、デメリットも存在します。

主なデメリットは以下の通りです。

数値主義になる恐れ

目標を数値化しプロセスも数値で判断できるようになると、数値を優先する「数値主義」になる可能性が懸念されます。

数値に頼り切ってしまうと、従業員を数値のみで判断する人が出てくる可能性もあります。

また、数値を達成するために、卑怯な手段をつかう従業員が出てくるかもしれません。

そのため「数値だけがすべてではない」ことを周知させる必要があります。「数値達成のためなら周囲を犠牲にしても構わない態度」はNGという姿勢も示しましょう。

数値化していない業務を軽視する可能性

数値を達成すると高く評価されるため、「数値化されていない業務は軽視しよう」と考える人が出てくるかもしれません。

~数値化されていない業務を軽視する例~

  • 困っているチームメイトがいてもサポートをしない
  • 会議に参加しない

数値化していない業務の軽視を防ぐべく、助け合い精神を芽生えさせるような環境づくりが大切です。また数値化されていない仕事の重要性も説くとよいでしょう。

目標を数値化する手順とコツ

ここでは、実際に目標を数値化する手順とコツを紹介します。

手順1、目標を定義する

目標を数値化する際には、漠然とした状態から「数値にできる状態」にまで落とし込む必要があります。

たとえば、目標が「昨年より売上を伸ばす」だとしましょう。この場合には、「昨年の売上を1円でも超えたらよい」のかや「昨年の売上より〇〇%増」など、どれだけ売上を伸ばしたら目標達成かが判断できません。

そのため、「昨年の売上に対し110%を超える」などと、数値化したうえで目標を定義します。

手順2、ゴールまでのプロセスを分解

目標を具体的に定義したら、目標を達成するまでにどういったプロセスが必要かを考えましょう。

たとえば「昨年の売上に対し、110%を超える」が最終目標であれば、目標を達成するためにはどういったプロセスが必要かを考えます。

~例~
「昨年の売上÷12か月」の金額を、毎月において売り上げることが前提最初の3か月間で、新規顧客5社を獲得する既存クライアントに対し上位サービスを契約してもらう(目安:月に2社)

手順3、従業員のレベルに応じて目標を数値化

①と②で目標と目標にむかうためのプロセスを把握したら、従業員のレベルに応じた最終目標を数値化します。

たとえば、「昨年の売上に対し110%を超える」が目標であり、プロセスが「毎月において【昨年の売上÷12か月以上】を厳守する」だとしましょう。

しかし、入社2年目の新入社員であれば、毎月決められた金額を厳守するのは難しいかもしれません。その場合には、「四半期の売上平均額が規定の数値を超えればよい」などと定めるとよいでしょう。

目標を数値化した成功事例

つづいて、実際に「目標の数値化」で成功した事例を紹介します。

成功事例1

医療介護関連の事業を展開するA社様。

定量的な内容を適切に評価できない点が悩みでした。

そこで、従業員の頑張りといった「定量的な内容」をポイントとして評価できる、シーグリーンの評価システム【評価ポイント】を導入します。評価ポイントは上司だけでなく、チームメンバーからの評価も反映される点が特徴です。

評価ポイントを活用すると、SNS関連の行動項目を「月間でトータル100ポイント獲得する」など、数値での目標設定が実現します。すると、プロセスを数値化できるといったメリット以外に、よい意味での競争心が芽生えはじめます。競争心が芽生えたことで、社員全体でのレベルアップもはかれました。

成功事例2

歯科医院を経営するB医院様。

スタッフのモチベーション低下に危機感を覚え、適切な評価制度の用意が必要と考えます。

そのため、現場で働くスタッフの「頑張り」を評価すべく、定量的な要素を評価できるシステムを探していました。そこで評価システム「評価ポイント」に出会い、導入に踏み切ります。評価ポイントを活用した結果、歯科衛生士・歯科技工士・受付といったポジションによる目標の数値化に成功。それぞれの成果や頑張りも「ポイント」で数値化できました。

結果として、スタッフ全体の生産性がアップし、収益増加につながっています。

成功事例3

製造・販売業を営むC社様。

離職率が高いことから、働きやすく雰囲気のよい環境づくりが必須だと考えます。

そこで、チームメイトが称賛することでポイント付与をする評価システム「評価ポイント」を導入しました。

プロセスや頑張りをポイントで数値化できるため、そもそもの目標設定も数値化できます。すると、各自のモチベーションアップが見受けられるようになりました。

結果としてお客様への対応の質が向上し、業績アップも実現できました。

正しく目標を数値化し納得度の高い評価を

従業員の目標を数値化すると、納得度の高い評価を実現できるため、モチベーションアップや生産性向上が期待できます。

目標の数値化を試みる際には、KPI(=プロセスを評価する指標)やKGI(=最終目標を定量化した指標)の考え方が必要です。

KPIとKGIへの理解を深め、より納得度の高い評価を実現するには、シーグリーンの「評価ポイント」を是非ご検討下さい。

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【令和版】評価制度の作り方
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この資料で分かること

  • 今、人事評価制度を作る必要性
  • 人事評価制度 タイプ別メリット・デメリット
  • 評価項目サンプル