フロー理論とは | 極度の集中「フロー状態」を人事へ活かす方法

実はあなたもフロー状態を知っている

あなたは時間を忘れて仕事に没頭したことがありませんか。仕事でなくても構いません。スポーツやテレビゲーム、釣りなど内容は問いません。他の物事には脇目も振らずただそれだけが楽しく集中していたことはありませんか。

もし体験したことがあるとすればそれがフロー状態と呼ばれるものです。フロー状態になると、理由がなくてもやっていることそのものを心から楽しめるようになります。

またフロー状態の定義や、フロー状態に入るための条件などをまとめたものがフロー理論と呼ばれます。このフロー理論とはなにか、フロー状態にはどのようにしたら入れるのか、フロー理論を人事に活かすにはどうすればよいかを解説します。社員のモチベーション低下に悩んでいるあなたは必見です。

フロー理論とは

フロー理論とは、高度なレベルの集中により技術を習得、成長させていく過程を理論化させたものです。心理学者のミハイ・チクセントミハイが提唱しました。「フロー」とはいわゆる「ゾーン」のことです。

フロー理論によると、ある一定の条件を作り出せば意図的にフローに入れるとの見解が示されています。自らフローに入ることで十分に能力を発揮でき、大幅な技術向上が望めます。

フロー状態とは

フロー状態は単に「フロー」とも呼ばれます。課題そのものに対して高い集中力を発揮し、満足感も得られる状態です。

フロー状態に入ると外からの妨害を受けにくく、時間を忘れてその内容に没頭できます。そのため意識的にフロー状態に入れれば高いパフォーマンスを発揮できるとあって注目されています。

高度なスキルを持ち合わせつつ同程度に高度な課題に取り組めば、フロー状態に入れるとされています。フロー状態に必ず入ることは難しいとしても、フロー状態に恣意的に向かわせることは可能です。

フロー状態の特徴8つ

フロー状態には次の8つの特徴があるとされています。順番を並び替えたりわかりやすい日本語に直していたりする箇所はご了承ください。

  • 課題の難易度はなんとか達成できる程度
  • 目標がわかりやすい
  • 行動の結果がすぐわかる
  • 課題に対して集中している
  • 自ら課題に取り組んでいる
  • 現実離れした感覚になる
  • 課題以外は視野に入らないが落ち着いている
  • 時間の流れ方が変わる

上から3つは課題の内容、下5つは自分の感覚について書かれています。それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

課題の特徴3つ

課題に関しての特徴は以下の3点に注目しましょう。自分の感覚は自覚するしかありませんが、課題の特徴はあらかじめ確認でき比較的容易に条件を満たせます。

  • 課題の難易度はなんとか達成できる程度
  • 目標がわかりやすい
  • 行動の結果がすぐわかる

課題の難易度はなんとか達成できる程度

課題の難易度はがんばれば達成できる程度にしましょう。あまりに簡単すぎると退屈してしまいますし、難しすぎると途中で投げ出してしまいます。

目標がわかりやすい

目標が端的に設定されているとフロー状態に向かいやすいです。定性的な目標より定量的な目標を立てるのが理想です。具体的であればあるほど、達成できたか否かがわかりやすくよいとされています。

行動の結果がすぐわかる

行動した結果が即座に反映させるようにしましょう。フィードバックと呼ばれることもあります。結果がすぐにわかることで試行錯誤のスピードが上がり、集中の度合いが増します。

自己の感覚5つ

自己の感覚は次の5つのような特徴があります。口で伝えるのは難しいですが一度フローになったことがある人であれば「ああ、あれか!」と想像できるかと思います。

  • 課題に対して集中している
  • 自ら課題に取り組んでいる
  • 現実離れした感覚になる
  • 課題以外は視野に入らないが落ち着いている
  • 時間の流れ方が変わる

課題に対して集中している

集中しているとき、フロー状態に入れることがあります。ただし単なる集中とフロー状態は別物なので注意してください。どのように違うのかは次の4つで解説します。

自ら課題に取り組んでいる

人から言われたから取り組むのではなく、主体的に取り組んでいる感覚になります。それがたとえ人から任された仕事であったとしても、自分が取り組みたいから取り組んでいるという感覚になります。

現実離れした感覚になる

私達が日常生活をしているうえではなかなか体験することのない感覚に陥ります。個人差はありますが普段の集中とは感覚が異なるはずです。

課題以外は視野に入らないが落ち着いている

フロー状態に入ると課題以外のものが頭に入らなくなります。しかしリラックスはしています。ガチガチになっているために物事を考えられないのではなく、他の要素を受け流している感覚が近いです。

時間の流れ方が変わる

フロー状態に入ると通常の集中とは違って時間の流れ方が変わります。時間の感覚がなくなるとも言えます。時間を忘れて課題に取り組めているとき、それはフロー状態に近いまたはそれ自体がフロー状態です。

フロー状態の例

フロー状態に入りやすい課題は人それぞれですが、ここではゲームを例に考えてみましょう。

特徴 ゲームでの例
課題の難易度はなんとか達成できるぐらい 敵を倒せるかどうかの瀬戸際
目標がわかりやすい 目標は敵を倒すこと
行動の結果がすぐわかる どれくらいダメージを与えたかわかる
課題に対して集中している ゲームを継続している
自ら課題に取り組んでいる 人に言われずともゲームをする
現実離れした感覚になる 集中はしているが過度に緊張していない
課題以外は視野に入らないが落ち着いている 食事や睡眠を忘れて取り組んでいる
時間の流れ方が変わる 気づいたら夜になっている

今回はゲームを例にしましたがこれは他の趣味でも同じです。さらにいえばビジネスの課題でも同様です。フロー状態をうまくコントロールすれば、短い時間で大きな成果を得られます。

フロー状態の分類【図解】

フロー状態に入るためには適切な課題が必要です。ここでいう「適切な課題」とは課題の難易度とスキル習熟度のバランスがちょうど良いことを指します。

課題の難易度が高いほど上の状態に、スキルの習熟度が高いほど右にの状態に移行します。

課題の難易度 = スキルの習熟度

右上にFLOW(フロー)があることからもわかるように、課題の難易度・スキルの習熟度がともに高い状態にあるときフローに入れます。

課題の難易度 > スキルの習熟度

自身のスキルに対して課題が難しすぎるとき不安や心配を覚えます。フロー状態のためにはほどよい緊張感が必要ですが、難易度が高すぎる場合リラックスできず思うように頭が働きません。

課題の難易度 < スキルの習熟度

それに対して課題の難易度に対してスキルの習熟度が高い場合、退屈を覚えたりリラックスできたりします。ただしここでいうリラックスには緊張がありません。そのため穏やかな状態でいられるものの集中力は高くありません。

フロー理論を人事に活かすには

ではフロー理論を人事に活かすにはどうすればよいのでしょうか。理想は社員全員が常時フロー状態にあることです。そうすれば業務効率は上昇し高い生産性を発揮できるでしょう。

しかし業務内容によってはフロー状態を維持できないことが考えられます。そのためフロー状態とまでは行かなくてもフロー状態に近づく方法を考えましょう。それには次の3点が必要です。

明確な目標

目標が明確だとフロー状態に入りやすくなります。わかりにくい目標はタスクがわからず集中力が散漫になりがちです。反対に目標が具体的であればなにをすればよいかがはっきりし集中できます。

適切な難易度

フロー状態には適切な難易度設定が重要です。簡単すぎると退屈してしまいますし、難しすぎると諦めが生じてしまいます。確実に達成できるわけではないけど、がんばればなんとか達成できる程度の難易度を設定しましょう。

集中できる環境

他者から邪魔されてしまったらせっかくのフロー状態も途切れてしまいます。フロー状態を作り出したいのであれば環境も考慮しましょう。

わからないことはいつでも相談できる状態にしておく、電話での連絡は控えるなど、簡単ではありませんが少しづつでも集中できる環境をつくりましょう。

フロー状態に少しでも近づく

フロー理論とフロー状態について解説しました。

フロー状態はいますぐに入れるものではなく準備を要します。しかしフロー状態に入りやすくする方法はいくつも存在します。適切なやり方を踏まえてフロー状態に近づけるようにしましょう。

フロー理論に関する論文や本はいくつもあります。詳しい情報を知りたいのであれば各データに触れてみることをおすすめします。

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